令和元年7月6日(土)・7日(日)の2日間にわたり、大阪 船場にある日本綿業倶楽部(綿業会館)にて、近畿第二ブロック研修会を開催いたしました。今年度の研修会では、国の重要文化財であり近代化産業遺産にも認定されている綿業会館を特別に見学させていただきました。
◆呈茶
受付後、本館7階大会場前にて大阪東青年部によるお呈茶が行われました。7色で彩られた銘「虹の橋」(和-水都饌菓製)のお菓子を平成30年度ブロック交流研修会(島根バスツアー)で絵付けした出雲焼楽山窯のお皿でお出ししました。
◆開会式・総本部報告
開会式では主催者を代表して中谷ブロック長からのご挨拶、ブロック顧問 淡交会参事 近畿第二地区副地区長 大阪北支部副支部長 池田周弘様からのお言葉を頂戴し、研修会をスタートしました。
総本部報告では、淡交会総本部 事務局次長兼組織部部長の松尾拓二様からお話しを頂戴しました。
◆全体研修
<「灰形」について>
裏千家直門であり、淡交カルチャーでも講師をお務めになっている大阪東支部参与 裏千家名誉師範の中尾宗勢先生に「灰形」についてご指導いただきました。灰形の基礎知識のご講義から実演まで、今後のお茶会で即実践出来る内容を3部構成で教えていただきました。まず、灰形の基本として風炉や灰形の歴史などについてご説明いただきました。その後、実際に灰形を切るまでの準備と切り方のコツを中尾先生より実演していただき、その様子を拝見しました。最後は、グループに分かれてテーブルごとで灰形を切っていただきましたが、会員の中には初めて灰形を切る方も多くおられ「日頃のお稽古では出来ないことを教えていただき、とても勉強になりました」「実際に灰に触れ、身に付けることの多さを知りました。」などのご感想がありました。
<「茶花」について>
未生流の講師として全国でお教えになっている中尾宗勢先生に、引き続きご講義と実演の2部構成で「茶花」についてご指導いただきました。
ご講義では、花の選び方や入れ方、取り合わせ方などを詳しく教えていただきました。「花の足元が見えないように花入の口を利用して花を入れる。」「花は旬に先駆けて使うのが良い。」など直ぐに役に立つお話しをたくさんお伺いしました。実演では、中尾先生ご自身が様々な花を8種類の花入にそれぞれに合うように入れて見せてくださいました。利休七則の“花は野にあるように”を間近で学ばせていただきました。
◆懇親会
1日目の夜に懇親会を行いました。中谷ブロック長、今日庵業躰の松井宗豊先生のご挨拶、ブロック相談役 近畿第二地区委員長 西川宗進先生の乾杯のご発声で和やかに始まりました。大阪北青年部の横川さんから3月に行われましたアメリカ カリフォルニア州グレーンデール市の桜まつりについて、また、今期リーダーシップ・トレーナー(LT)出向員研修に出向されている大阪南青年部の髙田さん、大阪北青年部の徳田さん、和歌山青年部の山本さんからご報告がありました。
ブロック間交流としてご参加されました皆様からもご挨拶を頂戴しました。
ゲーム大会では各テーブル対抗で優勝が競われ大いに盛り上がりました。
参加者同士での懇親を楽しみました。
◆実技指導
2日目は、今日庵業躰部 松井宗豊先生による実技指導が行われました。
茶巾や帛紗の扱い方、棗や茶杓の清め方などの割稽古、また、立礼の薄茶点前、半東、運び、お客の所作と心構えについて詳しく教えていただきました。青年部は、お献茶やお茶会などで御園棚を用いることが多いため、その設えや注意点、朱傘についても教えていただきました。
◆青年部全国委員会助言
続いて、全国委員会副委員長 小市真由美様より「青年部を通じて感じたこと」をお話しいただきました。年代の離れた人との出会いや話すことが楽しみで長年続けてこられたこと、青年部で感じている悩みなどがあれば支部と話され支部にも参加してもらって現状を感じていただいてくださいなど、今後の活動のヒントとなるお話しをたくさん頂戴しました。また、笑顔で青年部活動を続けて欲しいとのエールもいただきました。
◆閉会式
閉会式では、中谷ブロック長のご挨拶後、淡交会総本部 事務局次長兼組織部部長の松尾拓二様より総本部総評として「社中でも経験出来ないことを学べるのが青年部やブロック研修会の良さです。親先生方にも参加してもらい、青年部の活動を理解していただけるように青年部活動の良さを伝えていってください」とお言葉を頂戴しました。
今回の研修会では、会員の知識や技術力を深めていただくと共に、参加者同士の親睦を深めていただきました。2日間学ばれたことが、それぞれの青年部で実践され、今後、さらに楽しく充実した青年部活動が行われることと思います。
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